
昨年のお盆時期、M先生からのお誘いで、陸前高田市の普門寺で行われた五百羅漢に、木彫室の先輩と一緒に初めて参加しました。1年も経って書くなんて^^;ですが、自分用の覚書として残しておくものです。
この普門寺というお寺は、海を見下ろす小高い上にあります。
門前の並木道のこの風情。佇まいがすてきなとても立派なお寺です。


このお寺は、檀家さん方のお手入れがとても良く行き届き、すごく大切にされているお寺だという印象を受けます。


門をくぐり、本堂の方へ進みます。石を彫るテントが見えてきました。

本堂です。この立派な佇まいはどうでしょう〜お寺好きにはたまりません。
境内には三重塔などもあり、敷地もとても広くて、立派なお寺です。

石を彫るのは学生のときの実習以来。使用する石は砂岩で彫りやすく、サクサク感がたまりません^^ この砂岩はどこだったか、外国から取り寄せたものだとか。とても彫りやすい石ですから、お子さんだって彫ることができます。石の目に打ち込めると、大きくバッカーンと石が取れて、気持ち良いです。

参加者の皆さんは、地元の方をはじめ、遠方からいらっしゃる方も多くおいででした。それぞれ、思い思いのかたちを一心に彫られます。彫られるものは、仏さまをはじめ、ねこなどの動物なども。


完成したら、眼下に見える緑のところの、好きな場所に彫った作品を置いて終了です。
わたしもこのおたふくが完成しました^^;

一日の作業が終わると、隣町の大船渡温泉まで行き、汗を流しました。
高台から見下ろす海と空が、きれいです。このきれいな海から、

わたしたちは、仮設住宅の一室を借りて、そこで寝泊まりしていました。
当初は2泊の予定でしたが、台風のため、もう一泊することにしました。台風は、道路が冠水し、孤立するかも。というくらいになり、警報も出て、一時はどうなる?!状況でした^^;
お世話になった仮設住宅ですが、ほんとうに必要最低限の設備で、壁だってとても薄いです。冬はとても寒そうです。
この仮設住宅、高校のグラウンドに建っていて、今年の2月で取り壊しになるという話でした。仮設住宅には、まだ住んでらっしゃる方が数名いらっしゃったようですが、取り壊し後の行き先はまだ決まっていないという話を聞きました。
下の画像は、その仮設住宅と同じ敷地にある、無料のコーヒーショップです。仮設住宅の方がボランティアでふるまってくださいます。この日は実は、このコーヒーショップ最後の日でした。これも何かのご縁、そんな日に立ち会えたことはしあわせでした。

このイベントには、木彫室の大先輩の、Wさんと一緒に参加しました。Wさんは、こういったボランティアのイベントによく参加なさっている方で、いろいろな事情や運営などにも精通した方です。わたしたちは、帰る前に、あの有名な一本松を見に行きました。

この一本松は、実は本物ではありません。樹脂で作られたレプリカです。モニュメントというかたちで残されているようです。
背景には、津波の当時のままの、建物が見えます。
あたりは、海辺ですが、なにもありません。ほんとうになにも。道を車で走っていると、ガソリンスタンドの看板がありました。そのてっぺんくらいに表示がありました。「この位置まで津波がきました」と。十何mの高さでしょうか、とてもとても高く、こんなに高い波が来たのかと。そのときもしこの場に自分がいたら。絶望的な高さに感じられました。
街は、まだ復興の最中でした。5年も経つのに、です。海辺はおろか、市役所すらまだ仮設です。お店なども仮設でした。食べ物屋さんなどのお店は、着いた日に何か食べよう、とお店を探したのですが、店構えが、こちらでよく見るお店とは異なっていたため、見つかりません。というより、視界には入るのですが、お店と認識できなかったのです。こちらの認識不足です。仮設住宅ですから、看板もなにもないのです。どの建物も一様に白い仮設住宅です。
また、車のナビを使っていきましたが、そのナビの告げる道がないのです。道がない。海辺などは電灯もなにもありませんから、夜は真っ暗です。
こんなことで、なにがオリンピックなのでしょう。オリンピックでは、莫大なお金が使われるでしょう。オリンピックに集う世界中の人々が日本にもたらす利益もあるのでしょうが、しかしそのオリンピックにかけるお金を、東北や九州などの震災の復興にまわすべきなのではないでしょうか。仮設のままの市役所。店舗、会社。道路、街並み。それらをまず建て直してからではないか。オリンピックはそれからだって遅くない。
今年は五百羅漢の満願で、わたしもお盆時期にまた再訪する予定です。あれから一年、どれくらい街が復興しているでしょうか。
下の画像は、普門寺の本堂内に掲げられていたもので、心に響き、パシャってしまいました。
「鳥は飛ばねばならぬ、人は生きねばならぬ 毛虫が蝶に変わる わたしも変わらねばならぬ」
変わらねばならぬ^^;!
